映画

となり町戦争

投稿日:2007年7月23日 更新日:

第17回小説すばる賞を受賞した三崎 亜記>著の受賞作です
なかなか読みやすく、それで居て不可解な物語と進行。
三崎 亜記ちょっと気になります。

他の作品も読んでみたくなりました。

舞阪町となり町戦争係の香西さん(多分、美人というほどではないけど整った顔立ちで公務員という仕事柄化粧はしないか、最低限。しかし、決めると奇麗な人だったんだという印象の人。仕草や、物腰はさりげなく綺麗。律儀で平常では物事を整理して見れる客観的視点を持った冷静な女性。※想像)
がいとおしく思えてきます。

となり町戦争とは何ぞやというのはなかなか分かりません。
でも物語中では公式に戦時中ということになっている様です。
戦闘自体はまったく目に見えないうちに終結します。
そして終わる偵察業務とカモフラージュの為の香西さんとの偽装結婚。
一緒に居る事によって親密度が見えたかのように見えたが、
実はそれも業務内容の一部で、公と私で感情に揺れる香西さん。

だけど、主人公は香西さんを…
どこか、『イラクでテロ数十人が死亡』『○○航空の旅客機が墜落、生存者の可能性は絶望的』
といったニュースを浮世事の様に見ている自分とシンクロしている気がします。
平和という日常に浸かりきった私たちへの静かな警鐘なのかも知れません。
「間接的ですが、一番の被害者は、私、ということになるでしょうか。」
香西さんは言わないだろうけど、きっとそうだろうなあ。
「それが戦争というものなんです。」
惚れそうだ。」

読んで行けばそれなりに面白く読みましたが一緒に収録されている『別章』は
香西さんが登場しないが為に読む気力を無くしました。
が、となり町戦争の伏線的、サイドストーリですョ。
久々に純粋に、読むのが面白かった作品。
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調べたら映画化されているという事で、江口洋介、原田知世が主演です。
私の中の香西さんとのイメージのギャップは如何に!
となり町戦争 公式ホームページ:角川映画

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