こころ (集英社文庫) (集英社文庫)
四国への旅行中、手持ちぶさたの時にと思い
本棚へ死蔵されていた文庫本を持って行きました。
中学生だったか、
国語の教科書に表題の本が一部使われておりましたが
内容は覚えていないし、どんな話だったのかも一節ではわかりません。
10年近く(平成6年の刷になってましたが)本棚にしまわれて
いつか読もうと思っていた一冊です。
なのにめくっていくと、所々に傍線が引いてあります。
古本で買ったのでもないはずなのに、
立ち読みで質の悪いいたずらと云うわけでもないようだし、
ほぼ全編に渡ってポイントと思われたところに傍線が引いてあったのです。
何とも不可解というか、誰だこの本を最初に読んだのは、
けしからん。
という様な気分です。
さて内容につては、
近年読む起承転結の激しいわかりやすい話ではないのですが
粛々と進んでいく話と後半の先生の遺書。
落ち着いた展開と文学を読んだという気持ちになれます。
なんだか、文章がきれいというか飾り気もないのですが、
すぅっと染みこんでくるような文体であり、物語でした。
リンクで貼った表紙は、
集英社文庫の「(2008)夏の一冊 ナツイチフェア」の企画として今の漫画界をリードする
人気漫画家が文豪たちの名作の表紙を新たに描き下ろす。
シリーズ累計7000万部を超える『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦
が川端康成
の
『伊豆の踊子 (集英社文庫) (集英社文庫)
』を、映画版もヒットを記録した『DEATH NOTE
』の小畑健
が夏目漱石
『こころ』と芥川龍之介
の『地獄変
』を、ジャンプスクエアで連載中の『テガミバチ』の 浅田弘幸が中原中也の詩集『汚れちまつた悲しみに……』の表紙を手掛け、 新装版として6月下旬から1年間限定で発売される。
というものです。伊豆の踊子は衝撃的な扉絵ですよ。