それでもお客様は神様ですか?―電器売場店員のクレーム日記
心が痛くなるエピソードです。
タイトルからして涙がにじみそうになる。
客としては安く買いたい、でも赤字を出させてまでという気は起きません。
「俺は客だぞ!」
なんて言ってる人(中高年男性 団塊の世代がほとんどのように思えます)は、
まともとは思えません。
確かに客が居なかったら商売として経済として生活として成り立ちませんが
神様なんかじゃありません。
殿様商売や見下した態度は確かにいけませんが、
本来、売る側も客を選ぶことが出来るはずです。
万引きのためにつぶれる本屋さんが多いことも以前問題になりましたよねぇ。はあ。
実はまだ読みかけなのですが、
この本は、クレーム対応の涙物語りではない。
電気製品の販売店の店員という立場を通した人間物語、
日常で忘れそうになる何気ない一言や仕草に心洗われている一人の人間、
いやその周りにいる人たち全てのドラマと言っても過言ではないでしょう。
著者の青木詠一さんは、本当にすばらしい人間性の持ち主です。
接客としてでは無く、自分を振り返り、見つめ直し、辛い立場ながら
感謝の気持ちを忘れることのない方なのですね…
私も、
こういう心を無くさずに生きていきたいと思います。
特に母が息子に買ってやろうとした冷蔵庫のエピソードは感動しました。
憎んでいるでもなく、親に辛いことを言ってしまった
あの時… 誰にでもあるんでしょうね。